ムーンストーン


ムーンストーンは、オーソクレース(正長石)を主とし、アルバイト(曹長石)を含むものをいい、この二種類の長石の層が重なり合って、光の内部反射と干渉が起こり、「シラー(シーン)」と呼ばれる幻想的な光の効果がある魅力的な宝石です。


その青白い光が、月の満ち欠けによって大きくなったり、小さくなったりするところから日本名では「月長石」と呼ばれています。


この世で認知されたのは、紀元前1世紀頃と言われ、1600年代にギリシア語で月という意味の「セレニテス(selenites)」が語源となり、『ムーンストーン』と呼ばれるようになりました。

シラー効果のあるムーンストーン

純粋無垢・健康・長寿

無色、白色、灰色、オレンジ色、ピンク色、褐色、緑色、黄色、淡青色までと幅広い色に加え、半透明から乳白色など不透明があります。銀色に輝くものをムーンストーン、その中でも特に青く輝くものをブルームーンストーン、その中でも特に透明感の高い物をロイヤルブルームーンストーンと呼ばれています。

 

1世紀、古代ローマ帝国の政治家プリニウスの「博物誌」の中には 「石の中に月に似た形があり、月の表面を反射する。その人の言うことが本当なら、月の満ち欠けに従い、その形も大きくなったり小さくなったりする」と記されています。

 

イギリスの国王エドワード6世(16世紀)は、この石を使って予知をし、国を統治したとされています。16世紀、レオナルドゥスの「宝石の鏡」の中で「月の満ち欠けによって、色が増したり減ったりする。満ちているときは肺病を治し、欠けていくとき未来を予知させる」と記しています。

 

インドでは、「月が宿った石」「聖なる石」として尊ばれ、神官はこの石を口に含んで祈祷を行ったり、農夫は豊作祈願のお守りとして石を農具に付けたり、人々は真実を授け、危険から身を守るとしてみにつけていました。

 

月の光が闇を照らし、旅人を導くことから、「旅の石」とも呼ばれ、安全な旅や航海のお守りとされてきました。「直感力と高める」「危険を察知する」「進むべき道を示す」など多くの伝承が残っております。

月の精神が宿る聖なる宝石

恋愛成就のお守りとしても人気

中世ヨーロッパでは、「恋人たちの石」といわれ、恋人達が互いに贈ると2人に間に希望と愛をはぐくみ、穏やかに続く永遠の幸福をもたらす恋愛成就のお守りとされてきました。

 

また、「仲直りの石」とも呼ばれ、愛の絆を深め、喧嘩した恋人たちを再び結びつける力をもつ、まさに愛の石なのです。

 

ムーンストーンは、単斜晶系の微晶が薄板状に無数に並列していて、これを研磨すると、光の回折、干渉作用で反射する結果、淡青乳状のような閃光を放ちます。

 

硬度は6~6.5ありますが、ある方向に力が加わると剥がれやすい性質があるので、お手入れは超音波での洗浄は避けて、やわらかい布で拭くと良いでしょう。

 

産地はスリランカ・インド・マダガスカル・タンザニア・ミャンマー

恋愛成就のお守り

日本伝統技法緋銅の告知
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