アレキサンドライト


日本では、2000年頃から有名タレントを起用したテレビCMによってアレキサンドライトは認知されるようになりました。石言葉は、『秘めた思い』・『沈着』・『勇敢』また、結婚55周年記念の宝石とされています。

 

1830年、ロシア帝国ウラル山脈のエメラルド鉱山で発見されたアレキサンドライトは、太陽光の下では緑色から青みがかった緑色、白熱光の下では赤色から紫がかった赤色を示します。

 

当時のロシア帝国皇太子アレキサンドル二世の誕生日に発見されたので、アレキサンドライトという名前がつけられました。また、ロシア帝国軍の色である赤と緑であることから、瞬く間にロシアで人気を博し、幸運を呼ぶお守りとして特別な価値のある石となりました。

 

天然のアレキサンドライトの特徴は、インクルージョン(内包物)です。「世界の5大宝石」、「宝石の王様」と称されていますが、もともと産出量が少なく、重量の大きなものが発掘されることが稀有ですので、美しい輝きで変色効果を持つアレキサンドライトの価値は高いです。

 

高品質なアレキサンドライトは宝石愛好家の中でも憧れとして君臨しています。インクルージョンは、人工のアレキサンドライトと本物を見分ける証拠にもなります。

石言葉は『秘めた思い』・『沈着』・『勇敢』

希少性も価値も高い

ロシアのウラル産アレキサンドライトは、緑色と赤色の変色のバランスが良く、非常に上品で美しく、最高品質です。しかし、インクルージョンが多いものが大部分で、きれいな石の産出は限られています。ウラル山脈の鉱山はほんの数十年で閉鎖され、今ではかなり入手が困難になってしまい非常に高価です。

 

1996年にインドで最初のアレキサンドライトが発見されます。1999年には、採掘規制が実施されたり、海岸沿いの鉱山が2004年の津波で崩壊したりしました。インドの採掘は、鉱夫たちは30メートルの深さまでぬかるんだ泥を掘り、アレキサンドライトの小さなかたまりを含んだ岩を見つけ出す危険を伴う作業で行っています。

 

現在は主にナルシパトナムという、最初の発見地であるビシュナカハプトナムから100キロ内陸に入った鉱山から調達しています。このアレキサンドライトの特徴は、深い緑色と、鮮やかなアメジスト色からルビーの赤、そして赤紫といった驚くべき色の変化です。

 

ブラジルのミナスジェライス州は世界的に有名な産地で、現在入手可能なアレキサンドライトとしては最高品質といえます。変色がはっきりしているものが多く、色合いもきれいでインクルージョンも比較的少なく透明度があります。5ct以上の大きい石の産出はほとんどありません。

 

2004年、新たな鉱脈が発見され、エマチータ産の最高品質のアレキサンドライトは、青緑色から魅力的なラズベリー色に変色します。

世界の5大宝石

天然と人工のアレキサンドライトが流通しています

スリランカのラトナプラ地区が有名な産地で、黄色みがかった緑色が多く、茶色がかった赤色の変色が特徴です。大粒のアレキサンドライトが多く産出されます。ここ数年、マダガスカルやタンザニア、モザンビークの鉱山でも、良質のアレキサンドライトを生産しています。

 

アフリカ産は川のそばなど湿った土地から産出するため、手で川床を掘り、アレキサンドライトを多く含む沖積層を取り出すという方法で採掘されます。タンザニアのマニャラ湖の西岸の鉱山で、少量しか産出ですが、かなり良質なものが採れています。マダガスカルでは、良質な石は産出されてはいますが、今後最も期待されている産地です。

アレキサンドライトリング

日本伝統技法緋銅の告知
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