心の消費期限
老子の言葉である「足ることを知る」。
とても、有名な言葉ですし、最近では色々な解釈が紹介されています。それだけ、人の心に響くということだと思います。
今回は、大切な指輪選びに対して、この「足ることを知る」という言葉の意味を踏まえながら、綴りたいと思います。
「心の消費期限」
ここでの消費対象は、婚約指輪や結婚指輪です。
シルバーやゴールド、そしてプラチナの素材であれば、人の人生よりも形は残ります。
しかし、婚約指輪や結婚指輪を持っているのに、身につけていない方は本当に多くいるというのが、自分の印象です。
その理由には、物としての性質よりも、人の心の変化によって、身につけなくなることの方が圧倒的に多いからです。
人は、自分が手にした後にあることがきっかけになり、後悔の念を抱き、他と比べてその原因を考え、自分のものに足りない点を悲観することがあります。この状態は、 自分の外にばかり目が向いて、自分の内側に目を向けることができていません。
「足ることを知る」とは、今のもので満足しなさいということではありません。
後悔の念や不満が残らないように、購入前にもっと話し合ったり、考えましょうということです。
婚約指輪や結婚指輪は、たくさんのブランド、ショップ、デザイン、価格、サービスなど、多種多様です。
最近では、「婚約指輪が必要かどうか」をテーマにする記事があったりもします。
「これを買うことは、自分の人生にとってプラスになるだろうか?」
疑問ではなく、「これを買うことで、自分の人生にとってプラスになる。」
そう確信して、指輪を選んで欲しいと思います。
これは何事においても同じこと。他人や世の中の情報を基準に考えるのではなく、 自分自身が必要だと思ったら選ぶ。
自分が大切な人へ贈る指輪、毎日身につける指輪だからこそ、その時の自分の想いを込めることは大切です。
人は、しっかりとした支えがあると頑張れるのです。
手にしたあとの想像
婚約指輪や結婚指輪の正しい選び方は、これまでも色々綴っております。
ここでは、「手にしたあとの想像」について、綴りたいと思います。
選ぶ時は、どうしても目の前のことを優先してしまうものです。
10年後、20年後と言っても、実際には想像するのは安易ではないと思います。
婚約指輪も結婚指輪も、「証・象徴」という意味があるように、人と人の間にあるものです。
正しいとは、それで思い出話ができ、笑顔になれたり、楽しく話ができるものであり、それでいつも幸せになれるものです。
何度も思い出を反芻しても、色褪せない、想いや考えがブレない。
自分の心の支えとなる証・象徴であるべきと考えます。
金属ですから、日常身につけていれば、キズにもなります。また、時に真円が変形して楕円になることもあります。
体型もまた、変化していきますから、サイズが合わなくなることもあります。
また、指輪そのものを失くしそうになることもあります。
でも、これらはすべて自分の意識次第で受け止め方は変わるものです。
指輪にキズがつくことを、嫌うのではなく、手のシワのような、木の年輪のような、時を刻んだ証であれば、キズさえも振り返ることのできるきっかけになります。
何度も、何度も、指輪を眺めて、幸せになれる。
指輪は、常に身につけて携帯ができます。常にそばにあり、幸せを与えてくれる優れたアイテムなのです。
「足ることを知る」
あれもこれもと欲張らないで、本当に自分が欲しいもの、望むものだけに集中して考えることが、本当の正しい指輪選びなのです。
人生のターニングポイントとも言えるタイミングで、必要となる婚約指輪や結婚指輪だからこそ、強い点(自分の想い)を打ち込むことの重要性を伝えたい。幸せな仕事ではなく、幸せにする仕事が、自分が手作り指輪の活動をする意義のひとつだと考えます。

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