結婚指輪が世界中に広まったのは、なぜだと思う?

手作り指輪では、単に婚約指輪や結婚指輪そのものを作るという行為以上に、作るコンセプトを大切にしています。

 

このコンセプトを紐解くと、結婚指輪の歴史に繋がっています。

現在、雑誌でもインターネットでもたくさんの結婚指輪の選び方が紹介されています。

 

しかし、多くの人は、それが常識だと思い込んでいたり、最初から関心はなく何でもいいという相手任せの考えなどありますが、これらはすべて外部要因に影響されているだけ。もっと、言えば何か悪いことがあれば、結婚指輪の責任にするのです。

つまり、全部自分が悪いのではなく、人任せで人に責任を追わせる選択をしているのです。

隠れて身につけていた歴史


キリスト教が結婚指輪を広めたイメージがありますが、歴史を振り返るとキリスト教が結婚指輪の制度に反対していた時代が残っています。

結局、隠れて身につけているカップルたちによって、歴史は塗替えされたのです。これって、現代に置き換えて考えると、すごいことだと思いませんか?それだけ、結婚指輪を身につける価値を当時の人たちは理解していたのです。

 

では、現代の私たちはどうか?

どんな想いをもって、結婚指輪を選んでいるだろうか?

どんな結婚指輪の選び方も間違いはないと思っています。

だから、どれを選んだとしても自己責任であるということは、覚えていて欲しいです。

 

そして、提供する私たちも、その責任をしっかりと受け止めなければならない。

本来、ジュエリーは王、権力、富、名声、一族などの象徴であり、ブライダルジュエリーは聖職の仕事です。

そのため、技術や経験など地道にそれを積み上げているのです。

また、だからこそ、お金はその方のお役立ち料、または感謝料として責任を果たすために頂くのです。

 

以前、販売員の時代に言われたことがあります。

「無料サービスは、責任を放棄した行為だから、大切なものならそれは利用するな。」

確かに、自分にとって都合の良いサービスは、相手にとっても都合の良いサービスで成り立っています。

「相手の役に立つ自信や、感謝される自信があるのなら、無料サービスはするな。」

その言葉は、今でもしっかりと記憶に残っています。

長期的な視点で選ぶことのすすめ


プランニングで常に心掛けていることは、「常識に縛られないこと」です。

多くの方は、婚約指輪と結婚指輪は贈るタイミングや意味、デザインの違いなどから別々のものと最初から思い込んでいませんか?

 

例えば、婚約指輪の場合

・宝石などをあしらった比較的華やかなものをイメージする。

・宝石は「硬く、永く続く愛」などの意味合いを込めてダイヤモンドが相応しいと思っている。

・「想いが変わらない」などと意味合いを込めてプラチナを選ぶ。

など、華やであるものが故に、現在では婚約指輪のいる・いらないと世論が分かれる原因のひとつにもなっています。

 

そもそも、男性が「結婚を決めた証」として女性に贈ったことが始まりで、婚約指輪には想いが込められたカタチであることには変わりありません。

今回は、あるカップルの手作り指輪の物語をご紹介します。

 

婚約指輪を手作りした彼は、プロポーズをすることを決めてから、指輪は自分の想いを形に残したいと考えたそうです。

その婚約指輪には、宝石はありませんが、完成した指輪の出来栄えにとても感動されました。

また、その指輪を手にした時に特別な想いを感じたそうです。

 

それから、プロポーズは無事にOKを頂いたそうです。

さらに、時は流れ、数か月後。

 

今度は、婚約者の彼女さんが彼の結婚指輪を自分で手作りすることになりました。

「彼が一生懸命手作りしてくれた、一生の宝物だし、周りからの評判も良いです。」と誇らしげにお話くださいました。

最初は手作りは難しそうと、嫌がったそうですが、一生懸命手作りしてくれた彼の願いでもあり、手作りすることを決意したそうです。

 

打ち合わせをしている時の嬉しそうな表情の彼が、とても印象的でした。

数週間後、指輪制作をして頂きました。

彼女がどんなデザインを作ったのかは、完成した指輪を贈るまでのサプライズとなりました。

 

彼女が考えたデザインとは?

結婚指輪は、「結婚の証」であり、夫婦の絆を深めるものです。

今回、彼女が手作りを体験したことで、彼の頑張り、自分への想いをさらに理解を深めるきっかけにもなりました。

そして、彼もとても満足された様子だったそうです。

 

婚約指輪から始まり、結婚指輪で完結する長期的なコンセプトでしたが、彼が望んだ結婚指輪が、女性からの婚約の意味を含めた手作りの結婚指輪だったとすれば、婚約指輪と結婚指輪の意味と歴史においても、自然な流れであり、とても素敵な物語となりました。

最後に、結婚指輪で後悔しない選び方とは、単純に自分が飽きないことです。さらに、自分が好きだと心底疑わない指輪であることです。

 

そんな都合のいい結婚指輪はなかなか存在しませんし、店に足を運べば「ここのブランドが人気です」とか「今だけこの金額でお求めいただけます」のようなクロージングに心が動くでしょ。失敗のリスクが高いのに…。

でも、手作りならそこをトコトン向き合うことができるのです。長期でも中期でも短期でも構いません。

成功の鍵は、「自分のコンセプトをしっかりと持つこと!」です。