RINPLA。活動終了のお知らせ

廃業のお知らせ


この度、2023年12月~2024年1月をもってRINPLAの活動を終了することを決意しました。

2013年から始まったRINPLAの活動は、皆さまのお陰で10年という節目を迎えることができました。 

 

これまでRINPLAをご利用いただいた皆さま、関係者の皆さまには、このような判断に至りましたことを、深くお詫び申し上げます。

また、今日に至るまで、応援やご支援してくださった皆さまには、心より感謝申し上げます。

 

廃業という言葉には、RINPLAとしての活動は完全に終了することを意味しています。 

ここからは活動終了を決めた理由について綴っていきたいと思います。 

緋銅作家の引退

2023年は、手作り指輪と緋銅の2本柱の内、さらに緋銅に専念して活動をしてきました。

理由は、新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置づけが「5類感染症」へ変更され、イベントの開催制限もなくなるからです。

新しいフェーズへ移行する転換期となるので、今まで以上に取り組む必要性を感じていました。

 

しかし、活動している中で、大きな不安要素が残ったままでした。 

昨年8月に発病した左手人差し指の痺れと、左腕の痛みです。

未だ、左手人差し指は完治しておらず、現在も完治に向けて取り組んでおります。

 

緋銅の活動内容は、企画やデザイン案、制作、火入れ、販売、撮影、出品、ネット管理、出展など、全般の作業を1人で行っています。

計画的な作品制作はもちろん、制作活動を継続できるように日頃より体調面でのメンテナンスは、気を付けております。

そのため、緋銅の活動を意識的に優先するようになり、周りから孤立することを選択することが増えました。

 

● 日々鍛錬し、好奇心と向上心をもって精進する。

これが「職人・作家」の自分の中の理想像で、これまでずっとそこに向かって真っ直ぐ取り組んできました。

 

緋銅は、彫金の中でも作品制作において制限や条件があり、現在の技術が適用できない場合が多々あります。

火入れは、一発勝負で成功か失敗か決まり、まとまった数を作っても作品になる数は比例しません。

 

緋銅は、技術と技法の双方が上手く行った時、誰が見ても美しいと感じる魅力のある作品が誕生します。

【初めて緋銅を見た人の第一印象が、好印象で記憶に残ること。】

緋銅が広める上で、とても重要なことだと考えて作品作りをしてきました。

 

しかし、この状態がいつまで続くのか。

もし、制作活動のパフォーマンスを上げる機会が巡ってきた時に、受け入れられることができのか。

 

いかなる理由があっても、作品の品質を下げること、価値を下げることは、純粋に抵抗を感じます。

しかし、妥協しない代償として身体に負担を与え続けてきました。 

 

・身体が壊れるまで、緋銅の活動を続ける。

・身体が動く内に、緋銅の活動を終了する。

 

発病から1年が経過し、万全の状態に戻すことは制作活動を継続している以上、『難しい』という結論に至りました。

実は、最近では左手親指と右肘にも違和感を感じるようになりました。

左手の親指と人差し指は、制作の活動においては生命線のような重要な指です。

 

それでも、制作意欲は衰えないというか、逆にこれからの出展準備のため、制作意欲は旺盛です。 

現状維持のまま、今すぐ症状が悪化することはないと信じております。

・医療機関を受診する。

・制作の作業方法を改善する。

など、不安を解消する方法を探すという選択肢はあります。

 

日本伝統技法「緋銅」の看板を、守りたいという想いはあります。

これまで緋銅の活動を積み重ねてきて、見えてきた世界もあります。

緋銅が好きですし、この先も作品を通じて緋銅の魅力を伝えたいです。

 

しかし、『始まりがあれば、終わりが来る』ことは、最初に覚悟して始めました。

RINPLAの活動を今一度振り返り、冷静に分析し、現在とこれからの流れと人生を考えた結果。

頭に浮かんだのは『引退』の二文字でした。

 

正直、やり残したことはありますが、ここまで継続して活動ができたのは、支えてくださり応援してくださった皆さまのお陰です。

なので、悔いが残るとは感じていませんし、これだけ1つの事に打ち込めることができたことは、とても素晴らしい経験でした。

 

自分でも想像していなかった位、本当に恵まれた環境で活動することができました。

振り返れば、最初から苦労の連続でしたが、ひとつの壁を乗り越える度に学びや成長がありましたし、色々な壁に挑戦し、乗り越える楽しさと達成感もありました。

 

そして、ご自身へのご褒美として、大切な人へ記念品として緋銅の作品をお選びくださった皆さまが、心の支え、活動の励みとなりました。

自分の作品が多くの方に喜んで頂けたことは、これまで感じることのない『喜びと幸せ』を経験させて頂きました。

 

「緋銅は綺麗ですね。」

緋銅作家として、たくさんの方に作品を通じて緋銅の魅力を伝えることができたと思っています。 

手作り指輪

RINPLAの原点である【手作り指輪】の活動に戻るという選択肢もあります。

しかし、RINPLAの存続の為に、選択することは間違っています。

 

手作り指輪の活動では、想いを大切にしていましたし、活動の信念と方向性は、今なお変わっていません。

あらためて、当時の自分の想い、熱量と情熱は、今の自分からしても本当に素晴らしいものでした。

 

それに共感してくださり、応援してくださり、素敵なご縁にも恵まれました。

手作り指輪の世界を追求し、その魅力を伝え、体験して実感して頂くことは、とてもやりがいのある志事でした。

たくさんの物語があり、ここではどれひとつも語りきれません。

 

過去の過ちは、2018年7月にFacebookのアカウント削除したことです。

当時は、それを選択することでしか自分を守ることができない状況でした。

しかし、後々もこの行為については後悔することがあります。

 

それも含め『戻る』という事は、相応の覚悟がないと選択することはできないと思っています。

10年という歳月が経ち、自分だけではなく情勢や環境も大きく変化しています。

 

現在そして未来を見据えて、RINPLAの手作り指輪の存在意義を見出す必要があります。

再び、リングプランナーの肩書を担ぐには、それなりの想い、熱量と情熱は必須条件です。

 

手作り指輪で頂いた素敵なご縁や思い出は、今に至っても貴重な経験で大切な宝物です。

戻れないというよりも、『戻ることができない』というのが結論です。 

 

【アフターメンテナンスについて】

2024年からは、指輪のアフターメンテナンスについては、A.C.T.Y plainsにて対応して頂けることになりました。

パートナーの手作りジュエリー職人は、私自身が信用・信頼をしておりますので、安心してご利用して頂ければ幸いです。 

発表について

このタイミングで【RINPLA。活動終了のお知らせ】を発表することについて。

これまでの流れと自分の性格を考えると、今このタイミングで行うのがベストだと思いました。

 

まず、これまでRINPLAの活動を、応援、ご支援してくださった皆さまに対して。

決意したことを早く伝えることが、自分なりの誠意だと考えました。

 

発表に関しては、賛否両論あると思います。

辞めると決めた人を応援したい、支援したいとは思わない人もいるかもしれません。

 

・これから結婚7周年(銅婚式)を迎え、記念品として緋銅の作品をご検討してくださっている方へ。

・緋銅体験を検討してくださっている方へ。

・以前、緋銅を見て、作品の購入を考えてくださっている方へ。

・オーダーのご依頼を検討してくださっている方へ。

など、突然の活動終了を宣言した場合は、その方たちはどう思うでしょう。

 

また、出展活動時についても

・次回も出展されますか?

・〇〇にも出展してください。

などのご意見に対して、誠意をもって応えられない心苦しい気持ちがあります。

 

その都度、その旨を伝えることもひとつの方法ではあります。

しかし、一期一会を大切に考えるなら、自分の中に隠し事があることは、フェアな関係ではないと思うのです。

発表はフェアな関係にならないという人もいるかもしれませんが、中立な関係にはなると思っています。 

 

また、限りある時間となれば、何事に対しても今まで以上に前向きに取り組むことができると思っています。

そこに共感してくださり、応援、ご支援してくださる方こそ、本当に大切にしたいご縁だと思います。

自分のできることであれば、惜しまず最良の結果となるよう行動していきます。

 

出展活動も制作活動もこれからは終わりに向かっていきますが、活動の信念は変わることはありません。

発表は、自分にとってネガティブではなく、ポジティブなものと考えています。

 

ここからは活動終了日まで、これまでの活動の集大成となるような時間を作っていきたいと思っています。

最後まで見届けて頂ければ幸いです。

何卒よろしくお願い致します。

今後の活動について

RINPLAの活動終了後について。

次の明確な活動が決まっていれば良いのですが、今の時点では未定です。

 

・手先を使う仕事は、左手が完治するまでは考えていません。

・これまでとは逆の方向(例えば、アナログからデジタル、ひとりからグループ、ひとつから複数など)を選択してみる。

・子供の頃にやってみたいと思っていたことを探して、それを実行する。

・特定のスキルを習得することに挑戦する。

曖昧ですが、目先で選択するのではなく、長くコツコツと積み重ねられることを探したいと思っています。 

 

『何かを捨てると、新しい何かを手に入れる』 

この原理に任せて、この活動を完全に終えた後に、じっくり考えようと思います。