Gallery OUT of PLACE TOKIOにて絵画鑑賞

ギャラリー


【関智生 個展 「Real/Red 赤いさくら」「青花」】の展覧会

 

展示期間 : 2017年1月13日(金)- 2017年2月12日(日)

開廊時間 : 12:00 - 19:00(木 - 日曜日)

休廊日 : 月・火・水曜日

 

展示会場 : Gallery OUT of PLACE TOKIO

東京都千代田区外神田6-11-14 3331 Arts Chiyoda 207号室

 

ゆめのたね放送局東京スタジオは209号室です。ゲストのソロ・コントラバス奏者の村木充さんのご紹介でギャラリーに行ったことがきっかけで絵画鑑賞をしてきましたので、ご紹介します。

関智生 個展 「Real/Red 赤いさくら」「青花」

赤はカドニウム・レッド


関智生が2004年から制作を続ける、アジアの植生をカドミウムレッドで描いた赤い風景のシリーズ「Real/Red」。Real/Redシリーズは室内でOHPを用い、モチーフにわが国を代表する花、さくらを描いた。Real/Redシリーズの最近の変化として、「有孔色面」があげられる。これは色面に丸いかたちの孔があり、その孔が色面に対して明度が高く(明るく)なった状態を示す。孔のない色面は画面平面上で中に閉じようとするのに対し、孔を持つ色面は内部に明度の反転が現れ、横に広がろうと働く。

初期キュビスムを「明度」という点で、さらに展開させたいと願ったものである。

「Real/Red」

青は天然岩群青


関東では初披露の新シリーズ「青花(せいか)」と題するドローイングは、実際の風景を目にして制作している。この青には、天然岩群青を使用しています。理由は、中国人が陶磁器に呉須(ごす)を用いて表現したあこがれの青を、絵画で再現し近づけようと試みたからだ。「青花」という名は、その陶磁器の名称による。「青花」のドローイングの額装マットには、金箔が施されている。天然岩群青と金箔の組み合わせは桃山時代の障壁画におおく見られる特徴だが、可動可能な支持体であるかつての絵画には、室内空間を飾る目的があった。この青と金のコンビネーションから、桃山時代の豪華な美意識を表現したい。時代のうねりから生まれた桃山期のそれを、飾るという目的で現代空間に復活させたいのだ。

「青花(せいか)」

今回の個展の試み


赤いさくらと「青花」 地域に根差した表現は、世界の人々の共感を得られるか?

Real/Redと「青花」二つのシリーズが、同一に展示されることで、赤・青・金という色相の相乗効果はもとより、東西というコンセプチュアルな意味において同時代的でユニバーサルな空間が生まれることを期待する。

鑑賞で自分が何を感じるか


例えば、描く際に用いるOHP(オーバーヘッド・プロジェクター)のこと、岩絵具を使っていること、キャンバスの側面まで描かれていること、額のあるなし、残された余白、点や線などなど、ひとつの絵を見て、複数の並んでいる絵を見て、空間を見て、自分が何をその時に感じるかは、鑑賞する上でも楽しいことだと思います。
特に、作品は赤と青と白(キャンバス地色)の世界で、赤といっても発色の強くないので、目には優しいです。
見る度に、色々な発見が見えてくるとても素敵な作品でした。
ぜひ、期間中に足を運んでみてはいかがでしょうか。