2016年のご挨拶

あけましておめでとうございます。

 

リングプランナーの飯田馨です。

昨年は、銅を使用した日本伝統技法の緋銅に挑戦し、ジュエリーの専門家としてコラムニストとして連載コラムをはじめたり、自分のラジオ番組を持ちパーソナリティとしての活動も始めました。

 

まるで、手作り指輪が疎かになっているように、まわりからは思われるかも知れません。

しかし、これはまったくの誤解であり、すべては同じ理念のもとに活動をしています。

忍耐の2年間

自分の理想の手作り指輪の世界を創りたい!

その想いと勢いで2013年に独立しました。それまでは、会社の組織でしか活動したことのない人間です。

しかも、インターネットの普及、ジュエリー業界の現状、社会情勢、世の中の流れをみても、個人で店舗を持つのは、大きなリスクでした。

 

「人生一度きり」

 

最初に計画は立てましたが、全くと言っていい程結果は、ひどいものでした。

来る日も来る日も、何度も何度も、自己否定しそうになる苦悩する日々が続きました。

当時、自分の救いになったのはこれまで手作りされた方達との繋がりと、当時、手作りされた方たちの存在です。

沢山の方達に広げる活動をしたいという想いとは程遠い状況でしたが、一組の方の感動と喜びに勇気と自信を貰っていました。

 

「表面的な満足ではなく、内面から溢れる満足感を知ってもらう」

 

これは、言葉にしても、実際には目に見えるものでも、触れられるものでもありません。

自分で指輪を手作りしなければ、理解できないものですが、これを多くの方に気づいてもらいたい。

独立後は日々そればかりを追求してきました。

指輪の意味・手作りの意味の追求

自分の癖は、男性・女性が身につけているジュエリーやアクセサリーをチェックすることです。対象は「ものではなく、人」です。ブランドやデザインやファッションの視点で見ているのではなく、なぜそれを身につけているのかを想像するのです。つまり、物語を勝手に想像するのです。

 

みんなが欲しいと思わせるデザインを考え、作品にするのは凡人にはできません。でも、その人が欲しいデザインの作品を作るサポートするのは、凡人でもできます。凡人に必要なのは、企画力と創造力とそれを実現できる熱い想いです。

 

今はなんでもかんでもモノが溢れすぎてしまって、その結果、人はなんでも自由に手に入るようになった。だから、今は自分の意思で選んでいるようで、実は選ばされていると感じる人もいると思う。

 

「実際に婚約指輪や結婚指輪は、必要なのか?」

 

結局は、ここの本質の部分に、ふたりの意思があるのか、ちゃんと本質を知っているかどうかが大事。この本質の部分は、雑誌でもネットでも検索しても出てきません。

 

「何をもって、ふたりの幸せか?」

 

これは指輪選びに限ったことではありません。結局行きつくところすべての思考は同じことだと思うのです。だから、指輪は素晴らしい存在であり、自分で手作りすることもまた素晴らしい存在だと信じています。

過去や現在ではなく、未来を考えた手作り指輪を目指す

RINPLAの存在、リングプランナーの存在をどれだけ多くの方に広めるかは、これまでも日々考えてきました。特に宣伝広告費が必要な雑誌・総合サイト掲載やネット広告は、同じ手作り指輪を専門に取り扱っている店も多く活用されているのを見て、本当に悩みました。

 

「費用対効果」

 

どうしてもそこに立ち入ると、これまでの想いが伝えられなくなりそうで、怖かったのです。リンプラの理念である「感動と喜びを増やす」この裏側には、「恐怖と悲しみを減らす」というメッセージがあります。

 

結婚はふたりにとって新しい人生の出発となります。その門出の誓いの証が指輪という素晴らしい価値が日本にも習慣になっています。この習慣はこれから先も、変わらず残したいと思うからこそ、これまでのやり方のままでは懸念をするのです。

 

「日本の婚姻組数が減っているから、こらからは海外」

 

売れるものを真似たり、売れる場所を変えたり、売れる素材・価格にしたり、常に売ることばかり考えている。そのお陰で恩恵を受けていましたので、一概に悪いとは言いません。むしろ、その恩恵に報いるために、新しい概念を創りたいと思うのです。

 

長々とまとまりのない長文になりました。2016年は、様々な活動を通じて「人の前に出ます」。そして、自分の想いを直接伝えて広めていきます。本年も何卒よろしくお願い致します。