シトリン


顕晶質水晶の仲間で、ラテン語のレモンを意味する『citrus』に由来しています。

 

最高級のシトリンの色は、茶色がかっていない、彩度の高い黄色から赤みがかったオレンジ色です。

 

純度と透明度の高い天然のシトリンは稀で、地中深くに結晶したアメジストが、マグマなどによる熱干渉を受けて黄色く変化したり、水晶に放射線が加わって黄色く変化したものです。

 

市場のシトリンの多くは、その原理を利用して、淡紫色のアメジストに熱処理を施したり、白水晶に放射線処理を施したりして魅力的な黄色に変化させたものです。


パステル系のレモンイエローからゴールデンイエロー、マンダリンオレンジ、マデイラレッドまで様々です。

 

ファセットカットされたシトリンの多くは「アイクリーン」、つまり目に見えるインクルージョンが無いのも特徴です。

11月の誕生石シトリン

友愛・潔白・希望

バイカラーシトリンは、明るい金色がかった黄色のシトリンと氷のように白いホワイト・クォーツ(白水晶)が美しく融合し、ひとつのジェムストーンになったものです。


バイカラーシトリンは、形成の過程で環境が変化したために起こります。色の元となる物質(鉄分)が結晶に含まれる時期によって、色の層が変わってきます。


この特徴を使って意図的にカッティングを加えて作られるバイカラーシトリンは、色のコントラストのバランスが良いほど高く評価されます。


ジェムストーンをカットして両方の色を作り出すのは、職人にとって難しい作業です。正確にカットするのが難しいジェムストーンだけに、出来の良いものは非常に美しいものです。

アメトリン

人類とシトリンの歴史

シトリンの歴史は古く、紀元前323~紀元前30年のヘレニズム時代のギリシャでした。キリストが生まれた後のころでした。

インタリオとよばれる沈み彫りとカボション・カットでアクセサリーや護符などにしていました。

 

シトリンは幸福のジェムストーンと信じられ、邪悪な考えを追い払うお守りとして使われました。

 

また、歴史的に病気を治すためにも様々に使われ、毒虫などの解毒作用があり、消化を助け、伝染病や肌荒れを防ぎ、うつや便秘、糖尿病の治療に効果があると信じられ大切にされてきました。

 

クリスタル療法では、シトリンは精神的な能力を刺激し、創造性や直観力を高め、自信を強めるのに特に役立つと考えています。

 

また、注意力を高めて感情をコントロールするのも助けてくれます。シトリンは、健康を手に入れ、維持するのに有効だとも言われています。

11月の誕生石シトリン

シトリンとトパーズは別々の鉱物

19世紀の中世ヨーロッパで爆発的な人気を博したマデイラ・シトリンは、深いオレンジ色をした美しいシトリンです。

 

当時、シトリントパーズと呼ばれていましたが、トパーズとシトリンは似ていますが別物です。

 

シトリンは水晶で、トパーズと比べると宝石としての価値は低く、宝石商たちは安価なシトリンを、高額なトパーズとして「シトリントパーズ」と呼び販売していたため、シトリンはトパーズと混同されてきました。

 

トパーズとシトリンは、鉱物もまったく違う、それぞれ別の魅力を持った宝石です。

 

シトリンの鉱脈が存在するのはブラジル、マダガスカル、ウルグアイ、アメリカ合衆国、アルゼンチン、ビルマニア、ナミビア、ロシア、スコットランド、スペインです。

 

アメトリンは、主にボリビアで、ブラジルやウルグアイでも産出される。

シトリン緋銅ペンダントネックレス