SV925ネックレス
最近のニュースでは、原油価格高騰が話題になっていましたが、同様に金・プラチナ、シルバー、そして銅も価格が上がっています。
今年4月16日には、ブログ「SV925ネックレス価格改定のお知らせ」にて緋銅作品の一部の作品について価格変更させて頂きました。
しかし、その後も価格は、下がることも落ち着くこともなく、着実に上昇傾向を継続しています。
その影響もあり、取引先では、仕入れ価格だけではなく仕入れ条件も変更し、取り扱いについて一段と厳しい状況を迎えました。
そのため、今後を見据えた結果、再検討を行いまして前回の案件の中のひとつ、「取引先の見直し」を決断することとなりました。
日頃よりご愛顧いただいております皆様には、大変なご迷惑をおかけいたしますが、どうかご理解いただきますとともに、今後とも変わらぬご愛顧を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。
なお、ここからは優先順位「こだわるところ」である取引先の変更を決めるまでの流れを綴りたいと思います。
シルバー専門
まず、取引先の見直しを決定づけた要因は、仕入れ数量の条件変更でした。
それまでは、1種類の発注数は、10本~・30本~・50本~でしたが、これが50本~となりました。
現行、40cmと50㎝の小豆ネックレスを扱っていますから、それぞれ発注した場合には、100本となります。
価格で言えば、40cmのネックレスは約3倍になっている状況ですから、1回の発注に掛かる仕入価格はこれまで以上の大きな負担となります。
さらに、50㎝のネックレスは長さに加え(線径の)太さもあるため、一度の仕入れ総額の出費は、今後の活動自体に大きな影響となります。
しかし、作品とネックレスを別にしてペンダントトップとして販売するカタチはベストではありません。
やはり、シルバーネックレスは緋銅のペンダント作品には必須アイテムであることは変わりません。
そこで、他の案件は維持しながら、新規の取引先を探しました。
その結果、3つの候補の中から新し取引先を選びました。
【比較基準】
・これまでと同等の小豆ネックレス40cmと50㎝
・発注数量の条件
・価格
・対応力
【決定理由】
・他社では金やプラチナがメインであるのに対して、シルバー専門で商いをしていること。
- 何度か足を運びましたが、利用者も多い。
- 1階路面店ではなく、2階店舗で固定客がついている。
- 取り扱い品種と種類が豊富である
・他社ではロジウムメッキの処理方法は選択できないが、選択肢があること。
- アレルギーに配慮して、ニッケルフリーのロジウムメッキで依頼します。
- 他店より発注から納期までの期間が短い。
・発注数量は10本~対応してくれること。
- 在庫があれば1本から販売可能。
- 10本~で(1本の価格)割引対象となる。
- 大きいロット数との割引率もほぼ同じで、10本~の場合でも他社とほぼ価格は変わらない。
・現行品との違い
- 線径も同じで小豆のデザインなので、ほぼ見た目には同じですが、プレートの形状(穴径は同じ)が変わりました。
・その他
【導入のタイミングについて】
40cmと50㎝は既に仕入れを行って管理しております。
これまでの在庫がなくなり次第、切り替えていきます。
共感
決定理由の最後にある「その他」について。
それは、店頭に並んでいるネックレスの脇にあるポップでした。
「むやみに触れないで下さい…。」
だったら、触れられないようにショーケースに並べれば済む話かもしれません。
でもそうではなく、これを書いた経緯や気持ちがストレートに伝わってきたのです。
このポップから伝わるプロ意識というか、商品に対しての愛情、商いの姿勢に共感しました。
ちなみに、「メッキは汗・皮脂が天敵です。」よりも「お手を触れるのは最小限でお願いします。」のメッセージの方が大切だと思っています。
なぜなら、サンプルではなく商品だからです。
触りたいという衝動はわかります。
だけど、その衝動に駆られたときには、一度頭の中で考える習慣をつけて欲しいと思います。

今後の価格改定について
正直申し上げると、「作品の価格は上がることはあっても下がることはありません。」
この理由は、緋銅作家として活動を始めた時に約束したことのひとつだからです。
「高い」と言われることもあれば、「安い」と言われることもあります。
これは、個々の価値観で左右されることなので、現段階においては重要ではありません。
それよりも、「前より安い」というのは、印象がとても悪いです。
逆に、「前よりも高い」という方が、印象は良いと思っています。
これまで作品をお迎えしてくださった方の多くは、「自分には先見の目があった。」と喜んでくれると思っています。
緋銅の価値を上げていくことが、緋銅作家の役目だと思っています。
しかしながら価格改定は、これから緋銅の作品をお迎えして頂く皆様にとってはご負担が大きくなってしまいます。
このことついては、心より深くお詫び致します。
緋銅の活動を通じて、皆さまの反応やご意見を参考にしながら、新しい挑戦をしながら緋銅の価値を高めていきたいと思います。
今後とも緋銅の魅力を伝えられる作品作りのための技術と技法の向上と、作品を通じて緋銅の魅力を伝えるための出展活動、大切な人や記念日を祝う「贈り物」としての品格づくりを大事にしていきたいと思いますので、何卒、活動への応援、ご支援の程、よろしくお願い致します。