中学校修学旅行班別研修の初受入

研修の目的


6月19日(水)に、初めての修学旅行班別研修を行いました。

 

結果的に、この日が、前の工房で最後の活動となりました。

 

最後の活動が、初めての取り組みになるとは、面白いものです。

 

さて、まず最初に確認をしなければならないことは、研修の目的です。

 

目的については、生徒さんではなく、学校の狙いを知る必要があります。

 

学校の目的を理解できれば、自分が当日までに何を準備する必要があるか明確になります。

 

今回の研修の目的について、一部引用させていただきます。

 

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総合的な学習の時間において、「生き方を学ぶ~東京は〇〇の中心~」をテーマに学習を進めています。

日本の政治・経済・文化の中心である首都東京で、各分野の第一線で活躍される方にお会いして、自分の将来の夢や進路設計・生き方についての考えを深める機会としたいと考えております。

そこで、下記のように貴所を訪問させていただき、お話をいただいたり、当方からの質問にお答えいただいたりできればと思います。

 

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 研修を申し込んでくれた中学生は、愛知県H中学校の男子3人・女子3人の6名の班でした。

 

上記の内容に、最初は責任の重さを感じて、本当に自分のところが相応しいのか、担当の教諭の方に、確認をしました。

 

大袈裟かもしれませんが、生徒さんにとったら、一生に一度の機会を、自分のところで良いのだろうかと心配になりました。

 

そうは言っても、お願いをされると、その期待に、それ以上に応えたいと受けることにしました。

 

当日は、9:30~10:30の60分で行いました。

東京は伝統工芸の中心

生徒さんの学習テーマは、「生き方を学ぶ~東京は伝統工芸の中心~」です。

 

テーマは、見た瞬間に、ジュエリーではなく「緋銅」のことを話そうと決めました。

 

1週間前くらいから、60分の構成を組み立ていきました。

 

・伝統工芸品とは

 

・日本伝統技法「緋銅」とは

 

・緋銅を始めたきっかけ

 

・技法の習得

 

・作品を作るきっかけ

 

・技術の習得

 

・技法を教える

 

・将来、伝統工芸品になることを目指している

 

8項目の説明に加えて、生徒さんには銅をヤスリで削る体験や緋銅の実演を行いました。

 

進行の時間の予行は、一度もしませんでしたが、丁度良く60分を使い切りました。

技法と技術の違い

生徒さんとのやり取りで、一番印象に残っているのが、「技法と技術の違いは何?」という質問でした。

 

余談ですが、「技法」と「技術」の他にも「技能」があります。

 

それぞれ技は共通していることなので、法と術と能との違いで考えています。

 

さて、質問に対する答えについて。

 

伝統工芸の話でしたので、「伝統工芸品産業の振興に関する法律」の伝統工芸品の規定に記載されているものを引用しました。

 

3) 伝統的技術・技法によって製造する。

 

これは、伝統的技術・技法とは、長い年月の間に多くの職人によって「技術が磨かれ」、「素材や原材料の選択などの知恵・製法等の技法」が継承されています。

 

技法は、緋銅。

 

技術は、銅細工。

おわりに

最初の頃は、写真を撮影させて頂き、ホームページで紹介をしています。

 

しかし、情報保護のため、数年前から自粛しています。

 

今回は、写真撮影を考えていましたが、結局、自分の手元には、写真はありません。

 

もし、生徒さんからお礼の手紙が届けば、一部ご紹介したいとは思っています。

 

この研修を通じて、感じたことは、「これならできる」という手応えです。

 

もし、今後も依頼があれば、即答でお返事したいと思います。