手作り指輪からジュエリーへ統一した理由

静の活動


2019年6月、3度目の工房移転を機に、手作り指輪からジュエリーへ統一する決断をしました。

 

この決断は、とても勇気のいるものでした。

 

なぜなら、手作り指輪がなければ、今のRINPLAの活動はなかったからです。

 

今でも、手作り指輪に対する想いや魅力は変わっていません。

 

大切な活動だからこそ、自分なりに精一杯、これまで頑張ることができました。

 

振り返ると、手作り指輪の活動から9年目を迎える節目の年でした。

 

 宝飾販売業が約7年間なので、手作り指輪の活動を合わせると。。。

 

話が逸れましたが、決断の理由について綴りたいと思います。

手作り指輪の作品集

RINPLAの理念・活動・歴史は、この手作り指輪の作品集に集約されています。

 

打ち合わせでは、必ず作品集をお見せして、説明をしています。

 

この作品集には、これまで手作りされた方たちの想いが詰まっています。

 

最初の頃は、枚数も少なかったのですが、現在はかなりの枚数になります。

 

他の人たちの想いを知り、自分たちの想いを再確認することができます。

 

手作りすることに対して、さらに想いが強くなります。

 

しかし、中には、作品集を最後まで見終えることのできない人もいます。

 

作品集を通じて、手作りへの想いが、どのレベルなのかはすぐにわかります。

 

「手作りをするなら、多くのギフトを受け取ってもらいたい。」

 

ゴールは明確です。

 

そして、入り口も明確です。

 

ただ、入り口にある扉を開けるかどうかは、本人が選択をします。

 

しっかりとギフトを受け取るためには、本人の心の準備が必要になるからです。

 

本人の心が、他人軸でいる(外側)に向いている状態では、当たり前ですが、その恩恵すらわからないのです。

 

入口からゴールまでの道のりを、最短かつスムーズに進行できるようにするのが、手作り指輪に従事する者の責務です。

 

基本的には、時が必要となることもあるので、対応は「待つ」姿勢で向き合うようになります。

 

そのため、手作り指輪の活動は、「静」と位置づけてきました。

少数派手作り指輪

手作り指輪への想いが強いだけに、今の手作り指輪の流れには疑問を抱いています。

 

本当にそれでいいの?

 

これは、提供する側(店)もサービスを受ける側(手づくりする人)にも、共通して言えることです。

 

同時に、それらと一緒に扱われることや比較されることは、正直面白くない。

 

しかし、想いは見えるものではないから、伝えようにも術がわからず、ずっと悶々と過ごす時期もありました。

 

それでも結局のところ、売上(お金)よりも、自分の気持ちの方が大事のようで。

 

これからも、自分が正しいと信じる手作り指輪を不偏的に訴え続けます。

 

時代の流れはあるけれど、人の本質は変わらないと信じて。

 

表の舞台から去っていく形を選びました。

強みを活かす

手作り指輪からジュエリーへ統一した理由は、もう一つあります。

 

それは、工房の強みを活かすことです。

 

RINPLAは、手作り指輪の専門店から始まっています。

 

今は、緋銅作家という肩書きで、緋銅の活動も行っています。

 

その活動が、自分の新たな生き方を与えてくれています。

 

この活動は、今の職人との出会いから始まっています。

 

これまで出会った職人の中で、技術もあり信頼・信用できる人です。

 

これまで手作り指輪という枠があったことで、やらなかったこともあります。

 

ジュエリーに統一することは、職人と一緒に仕事をする強みを活かすことになります。

最後に

正直、手作り指輪で「安さ」「お得」をウリにしていることは、本当に馬鹿げた行為だと思っています。

 

本来、本人の想いを手作りを通じて、指輪に昇華する尊い行為のはずです。

 

それは、神社が、参拝者に対して祈祷料の安さをウリにするようなものです。

 

…ちょっと違うかもしれませんが…、ただ、意識の低い行為であることは確かです。

 

時代の流れであれば、それに逆らうつもりはありません。

 

でも、その流れが本心と違うのであれば、無関心で良いと思っています。

 

自分がされて嫌なことは、どんな理由があろうと、相手に与えてはならない。

 

また、弱者を犠牲にするようなことは、いかなる理由があろうと、正当化されることは正しくはない。

 

いつの時も、多数派と少数派に分かれます。

 

だから、少数派になろうとも、同じ想いを抱いている人の役に立つ事が出来れば、それだけで最高じゃないですか。

 

緋銅の活動を「動」、ジュエリーの活動を「静」として、新たな工房でスタートしたいと思います。