真珠のネックレス
冠婚葬祭や卒業式、入学式などで、活躍するパールネックレスをお持ちの方も多いと思います。パールネックレスの糸替えは、2~3年に1度が目安と言われています。留め具の部分をつまんでネックレスを垂らして、糸が珠1個分ほど見えていたら、かなり切れやすい状態です。ご使用は控えて、なるべく早い糸替えをおすすめします。
安心して身につけられるように真珠のネックレスは、定期的に糸替えを行うことが大切です。糸替えの修理期間は数日~2週間くらいかかります。使う日が決まっている場合は、早めに修理の依頼をしましょう。特に春先などは卒業式や入学式があり、混みあう可能性がありますので注意してください。

糸またはワイヤーで組む
真珠のつなぎ方は、糸またはワイヤーで組みます。元々は、真珠のネックレスは、糸が主流でした。糸の一般的な組み方は、金具の部分から左右3珠ずつに「ノット」と呼ぶ結び目を作ります。このノットは、ネックレスの緩みを防ぐ役割があります。糸は、伸縮性があるため肌に添うように柔らかい印象を与えるのが特徴です。しかし、自然素材のため、劣化により切れます。また、使用頻度に関わらず経年劣化は避けられません。
また、真珠と真珠の間に「ノット」をすべて入れていく方法を「オールノット」と呼びます。糸が切れたとしても、パールが飛び散らずに被害を最小限におさえることができます。また、結び目がクッションの役割となりパールとパールのぶつかりを防ぎます。結び目を多く作る分だけ、オールノットの場合、約2cm~3cmほど長くなります。
最近では、糸からワイヤーに替える人も多いです。ワイヤーは丈夫な反面、伸縮性が低いため肌なじみは多少損なわれます。また、伸縮しない分、ネックレスを曲げるような扱いをすると折れて切れます。
結論
『糸は切れるが、ワイヤーは折れる』
世代を超えて受け継がれることが多い真珠のネックレス。長く愛用することを考えるなら、どちらにしても定期的にメンテナンスをしていくことが大切です。
糸替えを依頼する際のポイントは、目の前でネックレスの珠数を数えたり、珠の大きさや特徴、留め具の状態をみてくれる店は、安心して預けられます。
パールネックレスのQ&A
Q:真珠の模造品も糸替えできますか
A:模造品については、現品を見ての判断となります。
『簡単に模造品を見分る方法』
真珠同士を軽く擦りあわせる。模造品は“つるつる”滑ります。本物の真珠は擦れます。
または、天然のキズやエクボ、穴付近あたりで見分ける。
Q:パールネックレスの長さを変えたい
A:2cm~3cm程度の長くしたい場合は、真珠を足す、またはオールノット加工にする。
また、短くしたい場合は、真珠を1珠・2珠外してネックレスを組み直します。外した真珠はご返却しています。
Q:パールネックレスのお手入れ方法
A:使用後は、必ず拭いてください。保管は乾燥や湿気、紫外線、他の硬いものと一緒にしないでください。
真珠の主成分は炭酸カルシウムとたんぱく質です。特に酸とアルカリには弱いので注意が必要です。
もし、酸っぱいもの、ジュースその他酸性のものがついた場合には、すぐに水洗いし、柔らかい布で水分をよくふき取ってください。
『パールは洗えます』
真珠は水で洗ってはいけないと言われますが、大丈夫です、洗えます。
水に弱いのは、真珠ではなく、繋いでいる糸です。絹糸やテトロン合成糸などの糸は、水分を含むと伸びたり弱くなって劣化するデメリットがあります。
『ワイヤーは汚れる原因になる事もある』
ワイヤーは金属摩擦を軽減するための潤滑剤として「油」を使用しています。
年月が経つとその油が酸化して染み出し、パールや洋服を汚す危険性があります。
また、洗った際に、ワイヤーの中の残水が原因となり、油分が酸化して黒い汚れがつくこともあります。
