聴く技術

言葉の力


自分が口にする言葉には、相手や周囲に対して、影響を与える力があります。

また、外側だけではなく、自分自身にも影響を与える力があります。

そして、自分も相手が口にする言葉に影響を受けています。

 

自分の願いを口にし続けることで実現するというテクニックや、ポジティブ思考、感謝の言葉、プラスな言葉を口にすると幸運を引き寄せられる方法など、たくさん世の中にはあります。また、その逆の発想で、ネガティブ思考やマイナスの言葉は、幸運を逃がすので使ってはいけないとも言われています。

 

「◯◯のために、◯◯の言葉は使ってはいけない」

 

そう話す人もいますが、この制約する法則には、違和感を感じます。

言葉というのは、聴覚だけで受け取るものではなく、5感さらに+αで捉えているからです。

なので、大切なことは、自分であれ、相手であれ、話す言葉に意識するべきだと考えます。

 

●+αとは、聴くための準備

話すテクニックは世の中たくさんありますが、聴き取りのテクニックはあまりありません。

この聴き取りのテクニックを磨くことで、相手の真意がわかるようになります。

さらに、相手の誘惑に対して、自分の欲望までコントロールすることができるようになります。

 

今回は、普段から馴染みのある言葉を例にして、「◯◯のために、◯◯の言葉は使ってはいけない」ではなく、「◯◯のために、◯◯の言葉を使う」という考え方をご紹介したいと思います。

ただ、自分も気取らず自然に話せる言葉で、相手が受け入れやすい言葉を口にするべきなので、もし、相手を不機嫌にしたり、周囲に不調和の波を起こすと思われるような言葉であれば、口に出さないことが賢明だと思います。

打合せあるある言葉

1. 「私なんて」

ネガティブな気持ち、失敗に対する自己否定の場面で、「私なんて○○だし・・・」と自分を下に見る時に言葉にしやすいです。

この言葉は、自己肯定感を下げ、向上心を打ち消すと言われるのは、他人と自分を比較しているからです。

「私なんて◯◯だけど、でも…」と自分軸に切り替えれば、自己肯定感を上げる言葉に変わります。

 

2. 「どうせ」

やらずに悪い結果を決めつける「どうせ」は、想像や向上心を打ち消す言葉です。

その弱いエネルギーで行動すれば、悪い結果になるのは当たり前です。

つまり、「どうせ」は、自分自身を守るための言葉です。

「どうせ」と心で思ったら、本当に悪い結果しかないのか、自分自身と向き合う癖をつけてください。

そのうちに、やってみなければわからないと思うことがあれば、その時には挑戦してみてください。

 

3. 「前は○○だったし」

これは、過去の経験からの判断だけで、「前は○○だったし」と言葉にするのは問題があるということです。

過去の自分の体験や経験は、過去と同じような状況になったときに、役に立ちます。

過去だけではなく、現在の状況も把握しながら、「前は○○だったから、今度は・・・」と判断して、挑戦してみてください。

 

4. 「できない」

 「できない」という言葉の力は、環境にとても大きな強い影響力を与えます。

僅かな可能性さえも、完全に打ち消してしまう、「できない」を使う場合には、「◯◯のために」と目的を明確にしてください。

 

5.「面倒(大変・地味)」

物事に対して、自分の内面の映像を言葉に置き換えたのが、「面倒(大変・地味)」です。

継続して行動を維持することが、努力です。

「努力をしなければいけない」と考えるから、この言葉が出てきます。

また、その時の体調や気分によっても物事を捉え方は変わります。

面倒(大変・地味)と感じた時は、その物事を細かく小さくして、ひとつひとつクリアすることをおすすめします。

面倒(大変・地味)を越えた先には、大きな感動と喜びが待っています。

まとめ

ここまで、いかがでしたでしょうか?

今回は、例を5つご紹介しましたが、まだ、この他にもたくさんの言葉があります。

 

言葉には、陽と陰の意味があると考えています。

相手の言っている言葉の力は、陽なのか、それとも陰なのか。
聴く技術では、その言葉がその場に調和しているか、不調和を与えているのかを判断します。

調和状態になる場合には、あっという間に時間が経過します。さらに、名残り惜しい気持ちにもなります。
言葉とは、コミュニケーションのツールであり、自己表現のツールです。


「◯◯のために、◯◯の言葉を使う」

 

ぜひ、意識してみてくださいね。