日本語が通じない
「とうとう」、「遂に」、「念願の」どの言葉が良いのか、迷いますがそのくらい、今回おふたりの結婚指輪をお手伝いすることができたことが嬉しかったです。
事前にメールでのやり取りをさせて頂いたのは、彼女さんの方でした。もちろん、やり取りは良好でご予約日を頂きました。
いよいよ、最初の打ち合せの日。
彼女さんは日本人で、彼氏さんがマレーシア人で、ふたりの共通言語は、中国語でした。
彼氏さんは、日本語はわからないということで、彼女さんに通訳していただきながら、その日は無事に打ち合せを終えることができました。
制作は、別の日(2日後)に決まりました。
コミュニケーション
結婚指輪の手作りで、大切なことは「会話を交わしながら、ふたりで創り上げる共有体験を味わう」ことです。
自分たちで完璧な指輪を創ることも大事ですが、それよりも大事なのがふたりで共作しようと、挑戦していくことに価値があるのです。
その結果、上手くいけば今後の自信になりますし、上手くいかなくてもそれは自分たちの努力した結果であり、ふたりが受け入れられることができれば、一緒に成長できるきっかけになるはずです。つまり、どっちに転んでもふたりにとっては、良い方向に左右すると思います。
そのためにも、ふたりがコミュケーションしやすい制作の流れを作ることが自分の役割です。


制作までは、中1日時間がありましたので、実際に今回の指輪を作りながら工程ごとに、撮影しました。
写真は、工程の一部です。
彼氏さんは、中国語と英語の2カ国語が出来るそうなので、まったく中国語のわからない自分は英語表記にしました。
ただ、英語レベルも低いですが笑
「お互いを思い合う心を持つこと」
これがベストかはわかりませんが、彼女さんに通訳してもらえれば済むことかもしれませんし、このような方法は意味のないことかもしれません。
しかし、指輪を作る制作の時間は、共に寄り添い歩んでいくことの大切さも伝えたいのです。
「良いかどうかは行動しなければわからない」
制作において、初めて指輪を作るふたりの気持ちも安心しながら、楽しむことで幸福な時間に繋がります。もちろん、その風景は自分にとっても幸福な時間です。
結婚指輪を制作するときに、外せない基準は、お互いに心配りをしながら、ふたりで支え合うことです。
人それぞれ譲れないものがあると思います。
自分であれば、自分のものを作っているときは、できるだけ自分の手で最後まで完成させたい。
だから、途中で手を加えられるのはあまり好きではありません。
もし彼女さんができないことがあれば、それを支えるのは、自分ではなく、彼氏さんの役割だと考えています。
そこで、欠かせないものが、彼氏さんと自分のコミュニケーションですから、自分の思いつく限りの方法を今回は取り入れました。
自分の中では、課題も残りましたが、おふたりの表情から今できることはやり切ったと感じました。
手作りをするということ
「指輪作りをしていて、楽しい」、「最後まで指輪を創り上げて満足する」ということも、とても大切なことです。
結婚指輪を選ぶときには、いつくかの選択肢があります。
その中でも、パートナーを想う気持ちと、会話を大切にしたいという想いが、より鮮明に現れるのは手作り指輪が一番だと確信しています。
想いは、雑念やたくさんの想念ではなく、純粋でなければあるほど強くなります。
条件や外見は、想念のレベルで、本当に心で繋がりたいのなら、純粋でなければなりません。
外見と違い、心は見えません。しかし、条件や外見とは違い、誰かに無理やり変えられることはありません。
長い歳月が過ぎたときに、より豊かさを得られるきっかけにもなります。
ふたりに起こる悲しいこと、辛いこと、嬉しいこと、楽しいこと、コミュニケーションの方法によって良くもなり、悪くもなるのです。
結婚指輪を自分たちで手作りをすることは、おそらくみなさんが想像している以上に大切なものです。
手作りは相手との心の距離を縮めます。
そこには、国籍は関係ありません。言葉の壁も乗り越えることができます。
初婚の方だけでなくても、結婚生活にコミュニケーションが不足していると思っている方なら結婚記念日に奮起してみてはいかがですか?
想いを伝えるためにプレゼントではなく、自分で作るギフトを選んではいかがですか?
こちらから、「やってください」と無理強いするようなことはしません。
そのようなやり方で、価値のある指輪が創れるとは思えないからです。
「やってみたい」という自主性のある想いから価値は作られるのです。
価値は与えられるものではなく、自分から創り出すものです。