修学旅行生からのお手紙【工房見学&打刻体験】

キャリア教育


今回は、生徒さんと同じように、担任の先生からも直筆のお手紙を頂戴しました。

直筆はその方の人柄や想いが伝わってくるので、自分にとってこれはとても嬉しい事です。

 

そのお手紙の中で印象に残ったキーワードが、「キャリア教育」です。

キャリア教育とは、一人一人の社会的・職業的自立に向け、必要な基盤となる能力や態度を育てることを通して、キャリア発達を促す教育(文部科学省 平成22年度第二次審議経過報告)と定義されています。


「学校でのキャリア教育に直結するような内容」との大変嬉しい評価を頂きました。

生徒さんの感想


5名の生徒さんからそれぞれお手紙を頂きました。本当にありがとうございます。

ひとり、ひとり、今回の工房見学&打刻体験、生徒さんからの質疑応答の時間などを通じて、感じてくれた内容が綴ってあり、しっかりと拝読させて頂きました。

ここで、一人の生徒さんの感想をご紹介します。

 

修学旅行のときは、ほんとにお世話になりました。

とても楽しかったです。私はここにくる前、とても楽しみにしていました。

そしてまよいながら、たどりつき飯田さんがすぐに出てきてくれて、とても助かり安心しました。

飯田さんが一からていねいに教えてくれて、難しそうだなと最初は思いました。

でも、いざやってみると意外ときれいにできてうれしかったです。

それもちょっとしたアドバイスをして下さったおかげです。

中略

いろいろとほんとにありがとうございました。

そしてお世話になりました。またいつか作りに行きます。

江戸職人打刻体験

私たちが考えるキャリア教育とは


キャリア教育のねらいには、人の多様な生き方や価値観にリアルに触れたり、体験したりすることで、子どもたちが“自分で答えを考える力がある”ことを知ることです。また、今の学業が社会と自分をつなげるための活動だと知ることも大切で、それで子どもたちが学ぶ意欲を高める理由になったり、自ら生きる道を発見していこうという一つのきっかけとなればと、この工房見学&打刻体験を企画しています。

 

私たちがこの企画で考えているのは、生徒さんの主体性を鍛えることです。

「決断する」「状況を把握する」「行動する」3つの主体性。


決断する


決断するとは、生徒さんたちは、修学旅行で数ある体験内容から、自分たちでやりたいものを考え、決断します。

 

班での活動ですから「何でもいい」と答えている生徒さんはいない(全員の総意)と思います。

 

修学旅行では、この体験活動はとても大きな役割を担うものです。こちらがどのような対応をしたかによって、その後の修学旅行の思い出にも影響を与えます。

 

自分たちで考えて、自分たちで決めた事に対して、私たちが生徒さんの楽しみや喜びを作り出す事は、主体性を鍛える重要な役割だと考えます。


状況を把握する


毎回、1班もしくは2班の生徒さんを受け入れますが、班の雰囲気は毎回異なります。

 

時間に合わせた大きな流れはありますが、私たちのマニュアルというものはありません。ポイントだけは押さえて、生徒さんに何をして欲しいのか、体験を待つ時間・体験を終えた時間、生徒さんに何を期待しているのかなどは、その時の状況で臨機応変に対応しています。


班の中で、自分はどんな役目を果たすのか、周りは自分に何を期待しているのかを感じてもらうきっかけになればと考えています。


行動する


最後は行動です。初めての打刻体験でも、本番では、指示を待つのではなく、自ら考えて、行動する。プレートという小さな面の状況を客観的に把握しながら、自分で決めて、打刻する。この行動する主体性を鍛えるために、私たちがどのようなサポートがベストなのかを毎回の体験の中で考え、取り組んでいます。

 

生徒さんの主体性を鍛えるとは、自分の人生を生きるということにも繋がります。

この工房見学&打刻体験は、1時間から2時間と短い時間ですが、生徒さんは楽しみにしています。

私たちの自分の人生を生きる姿を見せることが、生徒さんたちのキャリア教育とまっすぐ向き合うことだと考えています。