飯野一朗退任記念展

彫刻の風景


初めて、東京藝術大学大学美術館の陳列館に行ってきました。

目的は、『飯野一朗退任記念展「彫金の風景」』に参加する為でした。

 

東京藝術大学工芸科彫金で、40年の間指導をしてきた飯野一朗教授による退任記念展です。1973年の卒業制作「アリアリ」や、1975年制作の「ポケットのブローチ」から近年の作品まで展示してありました。

 

ジュエリーアドバイザーの時代に、展示会で飯野一朗さんのジェエリーを販売していたこともありましたが、こうしてお会いする機会はありませんでした。また、現在は自分が緋銅の事に取り組んでいるので、彫金の風景というタイトルにはとても興味がありました。1時間位ですが、色々、作品や技法など説明くださり、本当に貴重な時間となりました。

 

開催期間:2017年1月6日(金)-19日(木)

開催時間:10:00-17:00

主宰:ジュエリー研究会ムスブ

飯野一朗氏

略歴


1949年埼玉県生まれ。73年東京藝術大学卒業制作サロン・ド・プランタン賞受賞。74年日本クラフト展出品新人賞、75年東京藝術大学大学院美術研究科工芸専攻彫金終了、日本ジュエリー展ジュエリー大賞。89年上野駅前ペデストリアン・デッキ上オブジェ制作「アリアリング」、91年日本クラフト展クラフト賞、95年コンテンポラリージュエリー展出品(ベルギー・ゲント市装飾美術館&東京国立近代美術館)、96年日本ジュエリー展ジュエリー賞、2006「ジュエリーの今:変貌からのオブジェ」(東京国立近代美術館)、09年「シルクロードと日本文化・西から東」展招待出品(キルギス国立美術館)、10年「Ichiro Iino Metal Works」個展(日本橋三越)、13年北京国際現代金属芸術展(北京中華世紀壇現代芸術センターホール)ほか、国内外招待出品多数。現在、ドイツインターナショナルジュエリーアート協会会員、(公社)日本クラフトデザイン協会会員

作家の思考


印象深いのは、作家の思考です。素材の特性を知る。失敗を恐れず、時に大胆に、時に緻密にそのバランスの中で、新しいものが誕生する。手を加えた事による変化を楽しみながら、アイデアは日常の至るところからヒントを得る。

今後は、最高ランクの緋銅を均一に出すだけではなく、銅独自の色彩を引き出すのも面白いと思いました。さらに、造形では、ろう付けを学んだら、もっと大きな作品を作れそう。

まずは、結婚7周年の銅婚式に絡めて、作品の世界を広げます。

写真は、飯野一朗先生です。

手にされているカタログは、リンプラの工房にもありますので、興味のある方はお気軽にお立ち寄りください。