ジュエリーのファン層

日本におけるジュエリー市場の売上推計の最盛期は、1990年~1991年の3兆円ありました。

その後は、バブル経済の崩壊とともに減少していき、2006年には1兆2000億円になりました。

さらに、2008年に米国でのリーマンショックが起こり、その影響によって、遂に1兆円を下回る結果になりました。

直近では、2011年の東日本大震災が発生した年には、買え控えの影響で9000億円も下回りました。

 

現在は、アベノミクスの効果などにより、2015年には再び1兆円を回復する見込みとなっています。

その日本のジュエリー市場を支えている顧客層の構成をご紹介します。

女性市場

女性市場と言われるくらい、ジュエリー市場では圧倒的に女性顧客によって支えられています。

金額面からも98%が女性のための商品で、メンズ・ジュエリーは全体の1%~2%に留まります。

2013年、日本女性の平均寿命は長くなり、86歳を超えました。

また、女性の高学歴、有職率の高まり、生涯学習などの教養へが注目され、在宅率は低下し、積極的に社会にでていく女性が増えてきました。

つまり、現在の日本のジュエリー市場は、女性達で成り立っています。

 

若者市場

ジュエリーを身につけるのは、高校または大学を卒業して、社会人になって自分で自由に使えるお金を持つようになってからです。若い女性は時に親のすねをかじりながら自分の好みや流行を感じながら自由にジュエリーを使っています。

あまり高くないジュエリーを選ぶ際には、素材価値はあまり重視されません。

1970年代以降から大規模チェーン形式の宝飾店が誕生し、今まで宝飾店には行かなかったような若い人が手軽にジュエリーを購入するきっかけとなりました。

そして若い人ほどジュエリーをうまく使っています。若い内にジュエリーを使い始めた人は年を取ってからもジュエリーを使い続けることが多いためこの市場は非常に重要になります。

なお、結婚しないで働く女性も若者市場に含まれます。

 

結婚市場

ブライダルジュエリー市場では、婚約指輪、結婚指輪が中心です。

1960年代にデ・ビアス社が日本の冠婚葬祭を重視し、積極的にPRしことをきっかけにダイヤモンドを婚約指輪に使用する習慣にする戦略を成功させたことで、現在のブライダル市場の礎になっています。

1970年代頃、「婚約指輪は給料3ヶ月分」のCMはデ・ビアス社のダイヤモンド販売戦略の1つで、結納金として婚約指輪が定着してきました。

しかし、ブライダル市場は、婚姻率減少、そして未婚者の増加によって減少傾向にあります。

結婚後の経済面を心配して、指輪さえも無駄な物という認識で捉えられるのは、危惧するところです。

新規富裕市場

新規富裕市場

40代を過ぎた女性が社会的な地位や収入を得る人が出始めます。

つまり、中年以降の自分の力で富裕になった人が中心になるのが新規富裕市場です。

これは、昔からいる大富豪とは違い、自分より若い女性の影響を受けて行動します。

逆に、自分より年配の女性の影響を受けることはありません。

新規富裕層の女性達が購入するジュエリーは、良い品質を好むため単価が高く、若い人が身に付ける安物は違和感があるため使用しません。

ジュエリーは素材を重視して購入します。また購入する店舗の格も重要になってきます。

現在、この層が日本のジュエリー市場の柱的存在になります。

 

大富豪市場

本来は欧米のジュエリー市場のことであり、日本では存在しないと思われていました。

しかし、格差社会の進展からか日本でも大富豪になる人が増えてきています。

日本全体から見ればまだ少数ですが、この層は単価がより高い、佳資産性の高い商品を購入します。

現在は、海外の店舗や商品へ向かうことも多いのですが、国内市場分析でも無視できなくなっています。

宝石を持つ意味

心を豊かにする。

 

宝石の美しさは人間性が決めています。つまり、宝石の美しさだけでは無く、神秘的な力に魅かれているのです。

その力は、石の大きさや重さなどでは分からないものです。

つまり、宝石によって心を打たれたり、感動できることが人間性です。

 

また、所有欲、地位欲、権力欲を満たすシンボルとしての宝石の意味もあります。

ジュエリーは、人が身に付けて美しくなったり、他人から高い評価を受けたりして楽しむこともできるのです。

 

ただ、最初から転売目的に宝石を購入は避けたほうがいいです。

自分が気に入って買ったのものならいいのですが、ほとんど身につけずに、しまったままでは非常にもったいないです。

転売目的に購入するなら貴金属の方が良いです。

 

宝石は、気に入ったもので無ければ無駄になりますし、気に入った宝石ならば持っているだけで幸せになれるのです。

購入の目的は、精神的満足感、心の平和、調和を得るためであり、その価値は購入した人の心が決めるのです。

 

自動車や服はいずれ価値は下がります。しかし、宝石はクリーニングすれば元通りになり、歳を取って若いときに購入した宝飾品が使えなくなったと感じたら、リフォームすれば使える様になります。

 

結婚指輪は宝石の価値が永遠に続くからこそ永遠の愛を象徴するものとして価値があるのです。

宝石は持つ人に一生感動や喜びを与えてくれますし、本人だけでなく子孫の代にまで、永遠に所有し続けることが出来ます。