結婚生活の秘訣【相補性】

結婚相手を選ぶ時、『この人は面白くていい人だけど、結婚の相手にはちょっと物足りない』ということを感じた事はありますか?この結婚相手を選ぶときは、ハードルを設けて選択しています。

心理学の分野では、人が、友人、恋人、あるいは人生のパートナーを選ぶ際には、 段階に応じたいくつかのフィルターにかけて選択するという理論があります。それには『類似性(Similarity)』と『相補性(Complementary)』があります。


『フィルター理論』

フィルター理論とは、社会的地位や内面性は『類似性(Similarity)』を重視し、性格的価値に関しては『相補性(Complementary)』を重視すると言われています。あまり親しくない友人を選択する際には、出身地や趣味など、自分と類似性のある相手を求めますが、結婚相手を選ぶ際には、自分の足りない部分を補ってくれる『相補性』を重視するという理論です。


『刺激-評価-役割』

各段階において、優先するものが異なります。

刺激とは、男性であれば、女性の美しさ容姿に魅力を感じます。また『類似性』でも惹かれます。

評価とは、付き合う価値の判断、自分の価値と相手を比較します。

役割とは、お互いに分担するので、『類似性』ではなく『相補性』を優先します。


第一印象は刺激の段階です。お互いの容姿、美しさ、かわいさ、かっこよさなど外見で判断しています。また、会話から類似性を得ようとします。 職業、趣味や好みが似ている。また、共通の話題があると、それをネタに話を弾ませます。これは類似性による相手への親近感・信頼感と繫がる為です。初対面で親しくなれるのは相手と類似性の関係が確立されているからです。

その後の付き合いを重ねることで、あることを共同で行う機会がでてきます。その時には、相補性が必要となります。つまりお互いが役割を分担します。これを『結婚』に当てはめると、外見や類似性のみではお互いの関係は長続きすることはできません。さらに、この相補性が重要になります。お互いが不足している部分を補い合い、一つのものを共同作業して進めて達成するのです。

つまり、人生のパートナーを決める際にはこの相補性を必ず意識してください。


【相補性】さらに!

お互いの欲求や性格が噛み合う相手を選ぶ傾向を「欲求の相補性」と言います。同じ性格の場合には、お互いが主導権を争いケンカになりやすいのです。なので、欲求の相補性がうまくかみ合う相手とは争いが起こる事も少なく、夫婦円満な関係を築けるのです。

さらに、具体的な関係性とは

「世話好きと受容(甘えたがり)」

「支配的傾向と服従傾向」

といった二対の欲求相補性の組み合わせ、「相性の良い夫婦の4パターン」を紹介します。

  • 夫…世話・支配&妻…受容・服従

優しくて責任感の強い夫が完全に家庭の主導権を握るタイプ。自己主張があまり強くなく、男性に守ってもらいたい女性は、このような関係性が築ける相手を探すと良いでしょう。

  • 夫…世話・服従&妻…受容・支配

関係性は俗にいう「かかあ天下型」です。相手を叱咤激励しながら、自ら道を切り開くことのできる女性は、忍耐力と素直な心を合わせ持った男性が好相性です。

  • 夫…受容・支配&妻…世話・服従

これは俗にいう「亭主関白型」です。あくまでも従来的な女性らしさにこだわりたいという女性には、頼れる兄貴的な男性がベストパートナーと言えるでしょう。

  • 夫…受容・服従&妻…世話・支配

いわゆる「内助の功」タイプ。現実的な生活力がありながらも、ドラマチックに生きたい女性は、エキセントリックで才気あふれる男性を伴侶に選ぶと良いのではないでしょうか。

 

幸せな結婚生活を送るうえでは、社会的地位や経済力も大切ですが、「性格の相性」の方が大切であることは間違いありません。本当に相性が良い夫婦であれば、たとえ苦難が続いたとしても、ふたりで協力してそれを乗り越えられるはずです。